ニーハオ!
台湾在住・貿易コーディネーターの鈴木亜弥です。
台風3号の影響で、一昨日と昨日、台北では「停班停課(通勤通学禁止)」が発令されました。
台湾中南部の県では今日も継続しています。
これ以上台風による被害や死傷者が増えないことを祈ります……。
さっそくですが、あなたは台湾に対してどんな印象をお持ちですか?
台湾と日本は、人も含め、似ている部分がけっこう多いですよね。
旅行や出張で台湾へ来たことがある皆さまも、
そう感じたことはありませんか?
でも、「ビジネス文化」は異なる部分も多いのです。
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スピード感
コミュニケーションツールとしてのSNS ~LINE
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今日はこの2点についてお届けしたいと思います。
最後までお読みいただくと、
シンプルだけど差がつく、
「ここに気をつければ台湾とのビジネスが上手くいく」秘訣
をご理解いただけます!
1. スピード感
まず最初に私の失敗談をお話ししたいと思います。
27歳のころ、台北市内の日系フォワーダーに就職したばかりの話です。
ある日、
お客様から「〇〇について教えてください」というメールが届き、
それを調べてまとめていました。
翌日、台湾人上司にこう言われました。
「あれ? 〇〇社から昨日来たメール、Ayaまだ返信していないよね?
ぼくもCCに入っているけど、まだ見ていない気がする」
「はい、もうすぐ調査が終わるので、明日には返信できる予定です」
台湾人上司は一瞬「?」という顔をし、そしてこう言いました。
「依頼事項を達成しないと返信してはいけない、という事はないよね。
メールは受信したらまず、一言でも返信するようにしてね」と。
ハッと気がつきました。
他の同僚のメールは、ほとんどがその日のうちに返信されていました。
みなさまも、現在または今後、
台湾企業とメールなどでやりとりする場面があると思います。
すぐに回答・提出が難しい場合にも
まず、読んだらすぐに簡単なメールを返信してください。
一言二言で構いません。
例えば、
・メールを拝見しました。
・〇〇について準備/確認致します。出来次第返信しますので少々お時間ください。
・〇日までにはご回答/提出します。
・社内で検討し、〇日までにはご返信致します。
といった内容です。
送信した方に安心してもらうためにも、
台湾(海外)からメールが来た際には、まず返信することを意識してみてください。
それだけであなたの印象が良くなるし、お互い気持ちよく仕事ができます。
日本企業は(全てではないですが傾向として)、
見積書が完成してから、「添付しますのでご査収ください」。
確認・調査が終わってから、「ご質問の件はXXです」。
などと、依頼事項が完成して初めて返信する、という方や場合が多いように感じます。
過去の私もそうでした。
すでに実行なさっている方にとっては、蛇足ですみません。
会社の意思決定も、「日本企業は遅い」とよく海外の方から言われますが、
それ以外の場面でもスピード感の違いは現れる、という一例でした。
2.コミュニケーションツールとしてのSNS ~LINE
もう1つ、触れておきたいビジネス文化の違い、
それは、台湾ではビジネスでもLINEで連絡を取り合うケースが多いということです。
日本では、ビジネスではメールが主流だと思います。
通話も、会社の電話や携帯からが多いと思います。
何度も連絡を取り合うようになると、LINEとメールを併用することはありますが。
台湾はフレキシブル・合理的な考えから、
ビジネスでも、早い段階でLINE交換を行うことが多いです。
「写真や資料の添付もラクだし、
会社に戻らなくてもすぐに読めるし、
国際電話も無料だし、
使わない手はない!」
と台湾の方々はおっしゃいます。
社長(総経理)さんもLINEでビジネスの連絡をしています。
ですので台湾企業からLINEの交換を求められたら、
遠慮なくLINEで連絡を取り合ってくださいね。
ご自分から「LINEで連絡しても構いませんか?」と
聞いてみるのも勿論OKです。
台湾では連絡ツールとして、LINEが普遍的に活用されています。